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着物リメイクのスカートとガウチョ

この着物の、スカートがほしい!

リサイクル着物をお安く買う楽しさを覚えた私は、たまに自分で着るスカートやガウチョも、着物からのリメイクでハンドメイドしています。

骨董市などで見かける方も多いかもしれませんが、世の中には今、ええええこのお着物がこの値段で???手放した方はどんな思いで。。。。!と悲しくなるくらい、状態の良いお着物がファストファッションのように売られていて、手ごろな値段で手に入ります。

手触りのよい真綿紬や、更紗模様のお着物を見ると、思うのですよね、「ああ、これ、スカートで欲しい!」「ガウチョであったら素敵じゃない?」と。

着物をほどき、水洗いし、アイロンをかけ、そこから縫い始めるので、手間はかかります。腰も重たくなります。でも、作り終えると・・・自作のオンリーワンのスカートたちがとっても愛おしくなりますし、それはそれは特別なのです。

↓これは鳳凰と葡萄唐草模様の小紋から作ったガウチョ。

つくり方はシンプル

縫い始める準備ができたら、私は型紙は使いません(シンプルなギャザースカートとガウチョなので)。ほどいた着物の身頃と衽をメインに、場合によっては襟(ポケットに)、袖(特に小振袖でちょっと長い仕様のとき)を使います。背が高いので、ガウチョなら手持ちの材料で作れる最も長い丈で、スカートも床すれすれのマキシ丈が好きなので同じく最も長い丈で、作ることを試みます。

「ここにちょっとシミがある」なんてときも、あまり気にはしません。ちょっとなら、ギャザーで隠れてしまうし、仮に丸見えだったとしても、他人はなかなか、そこに目は行かないものです。

布の痛みや焼けの状態も見ながら配置を決めたら、直線で裁断し、直線でミシンがけ。あっ、糸はもちろん絹糸です。じゃないと洗濯後が心配です。

小柄な方は、丈を短くしたり、ガウチョではなくもんぺ風とかアンクルパンツのように、下がすぼまっているデザインを好む方も多いので、自分なりのアレンジで作ってみると楽しいと思います。

リメイクの教本も色々出版されているので、参考に購入してみるのもヒントになります。Youtube先生も良いですよー。イメトレできます。

↓これは井桁模様の銘仙から作ったマキシスカート。青が綺麗だったのと、見た目ですぐ着物!ってわかるものが作りたくて。「あなたそれ?!」と、話しかけていただくことが多いです。

着心地とメンテナンスは?

まだ夏に着る用しか作っていませんが、着心地、すっごく良いです。正絹なので肌に触れた時の感触がサラサラと気持ちよいし、涼しいです。唯一のデメリットと言えば、トップスをつくる場合など、ストレッチがきかないから伸びなくて、シニア世代には着脱が面倒、ということ。

お洗濯は、私はエマールで手洗いしていますが、母は洗濯機でごんごん洗っています。

干すときは裏返して陰干しがオススメ。洋服の外干しのようにしてしまうと、日焼けして色が劣化、薄くなっていってしまいます。

あと、着こなしについてですが。。私はいわゆる『古くさいいかにもな着物リメイク』は着たくなくて、トップスにはリネンシャツやTシャツをあわせています。

今回の画像であわせているのは、CocaのフレンチスリーブシンプルUネックコットンカットソー(1000円未満のプチプラ)。

せっかくの素敵な着物リメイク。今風に、とは言っても私のコーデは攻めてない保守派ではありますが、「わ、これお着物の柄?こんな風に着られるの?いいわね~。」と気づいていただくのも嬉しいし、「素敵なガウチョね」「実はこれ着物なんです!」となるのも嬉しい。

着物は、着物本来の形で受け継がれていくのが一番良い形です。でも、着る機会や保管の問題もあって手放す方は多い。私の母のお友達も、「これ何かに使って。使えなかったら、ごめんね捨てて。」と言って惜しげもなくお高いお着物をくださいます。きっとそれぞれに、「あの時誰がつくってくれた着物」「お嫁にくる時に持たせてくれた着物」etc…思い出のある物だと思います。そんな方に、形を変えてガウチョとして戻っていって着ていただくのを見るのも嬉しい。

そんなこんなで、身長170センチ、裄丈74センチ。着物規格外の体型の私ですが、最近はサイズの小さいかわいい着物を見てはウキウキしています。日々のパトロールで発掘したお着物から、数寄屋袋も並行しておつくりしていますので、ショップも覗いていただけると励みになります。よろしくお願いします!

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