トラディショナル

辻ヶ花風な数寄屋袋

辻が花風なお着物を使って、数寄屋袋を作りました。CRAFT Cañaの人気商品です。

私の中の辻が花って、ぼやっとした模様で(幻想的な雰囲気、とも言えます)、何の花なのか良くわからなくて、かわいいのか綺麗なのかピンと来ず、実はあんまり好きではありませんでした。

でもこのお着物は、かわいくて即買。
ベビーピンク、ミントグリーン、白、ラベンダーの色合わせが、やさしくて上品で、とっても気に入っています。

その後、このピンクの辻が花数寄屋袋は残布が少なくなってしまい、サーモンピンクの辻が花も追加しました。

年齢層も広く、多くの方に好んでいただけるお色味、お花柄だと思います。
古帛紗や懐紙入れもあわせてて仕立てると、かわいさが増しますね。

お客様の手元に届いて開封された時の、ぱあっと心が明るくなる様な心のワクワクを想像しながらお作りしています。

華やかな辻が花

市川海老蔵さんの婚約会見の際、お相手の小林麻央さんがお召しだったピンク色の着物、覚えてらっしゃいますか?あれも、辻が花でした。

「辻が花」という名前の花が存在するのではなく、だいたいは藤やツツジなどの草花模様が流れるように配置されています(諸説あるらしい)。

参考までに辻が花のお着物画像を貼りますね↓。こんなのです。

【中古】【お買い上げ】振袖 フルセット Lサイズ ピンク・オレンジ系 ほぼ新品 成人式 リユース 状態:S 販売 良品 美品 結婚式 卒業式 結納

(↑華やかですよね〜。これ、リサイクルの販売品ですけれど、色々込みのフルセットで30万ちょいなので・・・お手頃と言えるのかもしれません。)

「辻が花」というのは、室町時代から安土桃山時代にかけて大流行した絞り染めの技法のことなのです。

本来は生地に絞りが施されています。よって絞りのない模様だけのものは、辻が花柄、とでもいいましょうか。今回の数寄屋袋も、辻が花柄(風?)のお着物からおつくりしています。

当初は男性の着物に取り入れられていた辻が花。女性の着物に定着したのは江戸時代になってからだそうです。

男性が辻が花のお着物???どんな感じだったのでしょうね。

幻の花、辻が花?

辻が花は、「藤」と「椿」を掛け合わせた架空の花であるため、幻の花とも呼ばれています。

一方で、友禅染の流行と共に人気が急降下して廃れてしまったことから、着物業界の販促キャンペーン的に「幻の花」のキャッチコピーがつき、本来の技法はさておかれて、豪華、高級、拡張高い、といったイメージが強くなって認知されていった説もあります。

着付け教室や呉服屋さんの展示会で買わされそうになった時は、プリントか、もしかして本物の絞り技法があるのか、確かめてみましょうか(笑)。。ちょっと冷静になれるかも?しれません。

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